地域が空港も整備新幹線も高速道路も欲しいということで、
公共事業がコントロールできなかった
(18日の記者会見で-前原誠司国土交通相)
日本航空から撤退報道があった、日本の国内空港中でも
丘珠空港の撤退は、日本の航空行政の現状を著しているといえるだろう。
札幌市郊外にある丘珠空港はそもそもずっと問題だった。
札幌という300万都市圏に空港が二つある。
ジェット機は少し遠い千歳、プロペラ機は丘珠という役割で
北海道内路線を担ってきたが、高速道路、高速バス、鉄道の高速化の影響で、
常に存在意義を問われてきた。
そんな中、ANA系のエアーニッポンネットワークは、
丘珠空港に発着できる機材がまもなく退役することや、
搭乗率の悪さ、冬期の欠航率の高さなどより撤退を表明。
道内路線も千歳に集約すると表明していた。
エアーニッポン:丘珠空港問題 撤退、自治体と協議--全日空 /北海道(毎日新聞)
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090908ddlk01020302000c.html
さらには日本航空も撤退を表明。しかし日本航空の場合は、
運航している子会社の北海道エアシステムの株式を
北海道庁や地方公共団体に売却。路線自体は継続することになる。
JALも15%程度は株式を継続保有するが、
機体整備や運航システム、チケットの発券などでのサービス継続のためで、
今後運営に積極的に関わることはなさそうだ。
丘珠空港は、官が空港を運営し、官の企業の路線しか就航しない
完全な官の空港になることになる。
今回同じように撤退する広島西飛行場にしても
元は広島空港だったものを、空港移転しても、なぜか空港運営を継続し、
コミューター空港として広島から四国・九州への路線を広げた。
しかしその運航を担ったJ-AIRは日本航空の90年代最大の失敗と言われている。
日本の地方間路線に、高い運賃を払ってまで、時間の節約をお金で買うニーズが
存在しないことが証明されたのだ。
HACは現在
丘珠空港 - 釧路空港、函館空港
函館空港 - 旭川空港、釧路空港、奥尻空港
を運航している。
函館-奥尻線は離島路線なので、補助金を付けて維持する価値があるかもしれないが、
丘珠空港 - 釧路空港、函館空港
は、北海道新幹線も建設中だし、釧路への石勝線・根室本線の高速化も進んでいる。
道東自動車道の整備もすすみ、利用率から言って間違いなく通行量が無料になる。
ここまで他の交通インフラが整備された状態で
維持する価値がある路線なのか、空港なのか。という話だ。
北海道は特に民主党が強い地盤なので地元国会議員の反発も予想されるが、
国のあるべき姿をデザインする作業に注目したい。


