JALのマイルはどうなるのか。-今後の見通しと防衛策

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マイレージサービスに関する報道について

JAL上場後最安値という事態を迎え、私を含め、マイラーの中で動揺が拡がっている。
基本的にマイルという仮想通貨は、発行体である航空会社があってはじめて成立するもの。例えばJALが破綻してしまったらゼロになってしまうのだ。
今回は過去に破綻した/破綻しかけている航空会社のマイルがどうなったのかを取り上げつつ、我々マイラーが取るべき防衛策を考えてみたい。

■破綻した航空会社の会社とマイレージのその後

-サベナ・ベルギー航空
ベルギーの国営国空会社だったサベナ・ベルギー航空は、アフリカ植民地への輸送路を確保するために作られた国策航空会社であったが、高コスト体質や、本国の国土の狭さから国内線が少なかった事もあり、破綻までの78年間で1度しか黒字にならなかった。
 EU統合に伴い、ベルギー政府の支援が困難になったことからスイス航空の支援を受け、「クオリフライヤー」という航空アライアンスを組んだが、911でスイス航空の経営が悪化したために、破綻した。

航空路はSNブリュッセル航空(サベナの子会社だった会社の名称を変更)が引き継いだが、マイレージサービスはスイス航空が引き継ぎ、マイレージの権利は保護された。スイス航空としてはサベナの顧客基盤を引き継いだ形。

-スイス航空
スイス航空は、金融と観光の国スイスのフラッグキャリアとして、世界中に路線を広げ、その堅実な経営で、「空飛ぶ銀行」とまで言われたが、911の影響で2002年に破綻した。

航空路・マイレージサービスともスイスの中堅航空会社クロスエアーが引き継ぎ、「スイス・インターナショナルエアラインズ」として引き継いだ。スイス・インターナショナルエアラインズは2006年ルフトハンザの傘下に入り、同社のマイレージプログラムMires&Moreに統合された。

-ユナイテッド航空・デルタ航空・ノースウエスト航空・USエアウェイズ
それぞれアメリカの大手航空会社911後の経営の悪化のため、2002年・2005年・2005年・2002年に、それぞれ連邦倒産法第11章を申請したが、後に再建している。デルタ航空は2008年ノースウエスト航空を買収した。
→リストラのための申請であったが、マイレージサービスは継続。日本国内で言えばマイレージとポイントの交換比率の悪化などはあった。

-遠東航空
台湾の中堅航空会社であったが、台湾新幹線の開通や燃料費の高騰で、2008年に運航を停止。現在機材は台北松山空港で野ざらしになっている。
→航空路をひきつぐ会社がいなかったため、マイレージサービス「スカイカード」の権利は失われた。

-アリタリア航空
 イタリアのフラッグキャリアであったが、高コスト体質と観光に依存した路線展開で収益が悪化。航空事業会社と清算対象会社に分割し現在再建中。
→マイレージサービスは航空事業会社に所属したが、マイレージプログラムの終了がアナウンスされ、全く新しいプログラムを新たに創設した。
 現在のプログラムは2007年12月31日で終了し、それまでに獲得したマイルは2008年6月30日を有効期限として失効している。ただし、2008年上半期、1月~6月の間にアリタリア‐イタリア航空のフライトを2便以上利用すると、旧プログラムのマイルをそのまま新しいプログラムに移行できた。
 それまでのアリタリア航空のマイレージサービスには有効期限の設定がなかったので、何年も利用実績がなく放置されたマイルを精算したかったのだろう。マイルは会計上負債に計上されてしまうからだ。

■マイレージは収益の源泉
 航空会社が破綻したり、リストラを行っても、路線の運航が継続されている場合は、マイレージサービスは継続されることが多い。マイレージサービスは、航空会社の上客への特典サービスなので、マイレージサービスの改悪や廃止は、すなわち顧客の喪失につながるからだ。
 上記事例でも、過当競争に敗れた台湾の遠東航空以外は、改悪される事はあるものの、何らかの方法で、マイレージサービスは継続されている。以上のことから、JALのマイラーは深刻に考える必要はないと考えている。

 一方でJALの上級ステータスである、FLY ONステータスや、JALグローバルクラブなどの特典に関しては、費用対効果を考えて最適化されてゆくだろう。
 JALはビジネス客と欧米線にフォーカスして再生を図るというので、廃止やドラスティックな改革は考えにくいが、リゾート路線との差別化などは図られるかもしれない。特に人生で一度航空機に乗りまくって修行をすれば、一生ステータスが維持できるJALグローバルクラブに関しては、費用対効果の面で見直しが図られる可能性はあると思う。

■マイラーはどうマイルを護るか
 述べてきた通り、マイレージサービスは航空会社の収益の源泉なので、航空路がある限り、マイレージサービスとマイルがなくなることはまずない。
 一方でマイレージサービスは、会計上顧客への負債に計上されるので、航空会社としては、さっさとオフシーズンの空席などをはめ込んで、使ってしまって欲しいのは事実だ。ステータスやルールの変更は視野に入れておいたほうが良い。

 まず、クレジットカードやポイントサイトからの、ポイントからのマイルへの交換はできるだけ控え、旅行直前にまとめて交換を行いたい。発行体に通常以上の破綻リスクがある以上、防衛するべきだ。例えば私はLAWSON PASSのポイントを100ポイントぐらいたまるごとJALのマイレージに換えてきたが、今は交換を控えている。

 またJALには悪いが、同条件であれば、ANAに乗る、JALに乗ってもマイレージを別の航空会社のマイレージで貯めるのも一策だ。OneWorldであれば、ケチケチ経営で連邦倒産法第11章適用を免れたアメリカン航空や、香港ベースのキャセイパシフィック航空(ただし使いにくい)、カンタス航空が考えられる。

 ただし、JALグローバルクラブに入りたいのなら、今後入会へのハードルが上がる可能性はある。修行をするならガラガラで安い今!、なのかもしれない。

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このページは、管理人が2009年10月16日 13:50に書いたブログ記事です。

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